第四篇 軍争
☆☆☆無理せず、損をしないこと☆☆☆



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第2節 安全、平凡こそが最上の投資方法
第40回 成功を先取りする唯一の方法

 本当に凄い投資は素人には見えず、名投資家の事跡に興味深いものは無いということを、これまでの2回にわたって説明しました。このことは、結局、基本に忠実であれば良いということになります。つまり、「負ける戦いはしない。」ということです。卑怯と罵られようが、姑息と陰口を叩かれようが、成功すればよいのです。成功した者が名投資家であるのです。そのことを、孫子は、

 「だから名将というのは、自身は不敗の地に立ち、敵を必敗の地に立たせるのである。必勝の軍は先ず勝利してから敵と戦うのに対して、必敗の軍は戦ってから勝利を探すのである。」

 と、しています。これを株式投資に置き換えると、

 「だから名投資家というのは、自分自身は決して損しない投資をしながら、相場が必ず儲けられる状況になるのを待ったのである。必ず成功する投資というのは、まず成功してから仕込みをするのに対して、必ず失敗する投資というのは、仕込んでから成功を探すのである。」

 になると思います。前回と前々回を見て頂ければわかるように、名投資家は、大きなリスクを冒さない投資をします。ですから、名投資家の投資は、仕込む前から儲かることがわかっています。そのため、焦ることもありませんし、心配で夜、寝られないなどということもありません。いつも余裕の状態でいられるのです。そこで、どうしてこのような投資ができるのかということですが、答えは簡単です。名投資家の投資は、一般の投資家と違って、成功するのが分かっている状況で仕込みをしているのです。それに対して一般の投資家は、仕込みをしてから成功を探そうとします。つまり、騰がることを期待する投資をするのです。この違いは、見た目には半歩程度の差でも、なかなか詰まらない半歩であることを、みなさんはおわかりになるでしょうか。

 成功するのがわかっている状況というのは、決して損をしない投資方法を駆使して、誰でも儲けられる相場で儲けるということです。決して損をしない投資方法は、何度も説明しましたように、損をする前に損切りすることです。損しないということを前提として相場に臨み、儲けられれば拾い物という感覚で仕込むことです。誰でも儲けられる相場というのは、売られ切った相場のことです。売られ切るというのは、売りたくない人までが売らされた状態、つまり、追証が発生したということです。このようなときの仕込みは、ほぼ全てが利益となって帰ってきます。ただ、追証が発生したときは、相場が総悲観の状態になります。回り全体が下がると言う中で大きく仕込むというのは、並大抵の勇気ではできません。ただ、この瞬間だけ勇気を振り絞れば、後は、安心していられることに間違いはありません。

 ところで、このようなことは、誰でもわかっていることです。一般投資家でも、知っています。それなのに、多くの一般投資家は損をしています。それは、やはり、方法の運用と相場の選択が甘いということです。何度も言うことですが、損切りというものは厳格でなければなりません。スパッと切らなければなりません。そろそろ戻しそうと楽観視していては、損が拡大するばかりです。確かに、一度か二度は戻すことがあるでしょうが、トータルで考えれば、必ず損をしているはずです。損したくないという欲望に負けて、損切りを躊躇するからです。また、もう少し下がるかも知れないと思いつつ、反発したら損だと思って仕込みをして、下がったことも多いでしょう。儲けたいという欲望に負けて、仕込むからです。このように欲望は、我々の判断を大きく狂わします。そして狂わされた判断では、決して、その欲望を満たすことは出来ません。なぜなら、欲望は、大きければ大きい程、充足されるよりも、更なる肥大を生むからです。そして最後には、肥大化した欲望によって押し潰されてしまうのです。

 このように名投資家は、先に成功を探すために、投資方法を確立させました。つまり、投資方法の確立こそが、成功を先取りする唯一の方法なのです。そして、その方法からは、絶対に逸脱しませんでした。例え、大儲けできるかも知れないとわかっても、自分の方法にそぐわなければ、見送ったのです。自分の方法にそぐわない投資は、仕込んでみないと、成功するかどうかわからないからです。このように、自分の方法を尊重したからこそ、彼らは、成功者のまま、人生を終えることができたのです。

 そこでここでの教訓は、成功してから仕込むということを理解することです。仕込んでから成功を探すのが当たり前だと思わないことです。仕込んでから成功を探すというのは、単なる場当たり的な投資でしかありません。場当たり的な投資で儲かるほど、世の中は甘くないのです。


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