第四篇 軍争
☆☆☆無理せず、損をしないこと☆☆☆



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第2節 安全、平凡こそが最上の投資方法
第38回 「凄い」の意味

 前節では、損しない投資こそが、儲かる投資だということを説明しました。今節は、損しないというためには、どういう投資方法が一番良いかを、説明したいと思います。孫子は、

 「勝機を掴むのに一般人でもわかる程度なら、誰も名将とは言わない。同様に、戦いに勝って世間から名将だと賞賛される程度なら、本当の意味での名将とは言えないのである。何故なら、細い毛を持ち上げられても力持ちと言われないし、太陽や月が見えても視力が良いとは言われないし、雷鳴が聞こえても耳が良いとは言われないのと同じである。」

 と、しています。これを株式投資に置き換えると、

 「投資好機を判断するのに、並みの投資家でもわかる程度なら、誰も名投資家とは言わない。同様に、株式投資に成功して、世間から名投資家だと賞賛される程度なら、本当の意味での名投資家とは言えないのである。何故なら、細い毛を持ち上げられても力持ちと言われないし、太陽や月が見えても視力が良いとは言われないし、雷鳴が聞こえても耳が良いとは言われないのと同じである。」

 になると思います。ちょっと、意味が分かり難いですね。もう少し意訳すると、だいたい次の通りになります。『仕込みのタイミングを判断する場合、一般の投資家でもチャンスと判断できるような状態で、「チャンスが来た。」と言っても、誰も凄いとは思いません。凄いと思うのは、一般の投資家がまだ判断をつきかねている段階で、「チャンスが来た。」と言うからです。このことと同じように、株式投資に成功して、世間一般から「名投資家だ。」と誉めそやされる程度なら、本当の意味での名投資家ではありません。』と言う事です。

 本当に凄いというものは、やはり、ある程度、その道を極めないと理解できないのではないでしょうか。例えば、プロ野球を考えてみて下さい。素人の目からすれば、ファインプレーが多い選手が、凄い選手のように見えます。ライナー性の打球を飛び付いて捕ったりするプレーが、凄いと思ってしまいます。しかし、プロの間では、ファインプレーは、全く評価されません。何故なら、ファインプレーは見た目には凄い技ですが、その凄さの裏には、失敗するというリスクが、いつもつきまとっているからです。プロとしては、野球で飯を食っているのですから、一か八かの賭けになる、失敗する可能性が高い技を駆使するのではなく、いかに安全に捕れるのかを考えるべきだからです。ですから、プロが凄い選手というのは、打者がバッターボックスに立った位置と、ピッチャーが投げる球種やコースを考えて、守備位置を変化させ、打球を難なく捕れる選手のことなのです。しかし、素人は、その凄さが気付きません。難なく打球を捕るところしか見ていないからです。守備位置を変化させるということを知らないからです。ですから、素人は、本当に凄い選手を知らないのです。見た目の華麗さに目を奪われて、本当の凄さというものを知らないからです。

 ところで、このように考えると、我々の身近にいる凄い人というのは、果たして本当に凄い人なのでしょうか。政治家や教師、会社の上司や先輩、色々と凄いと言われる人がいると思いますが、果たしてどうでしょうか。その人が凄いかどうかを判断するためには、自分の存在を判断すれば良いと思います。自分が、その道に精通していれば、やはりその相手は凄い人なのです。しかし反対に、精通していなければ、その凄さは見せかけに過ぎないということなのです。ところで、自分勝手に精通していると思っている場合はどうなのかと思われる方がいるでしょう。自分勝手な判断でも、やはりその相手は、凄い人なのです。ただし、それはその人自身と比べたら、という意味ですけど。何故なら、凄いという判断は多分に主観的であり、客観的ではないからです。よく、身近にいるでしょう。仲間内で凄い、凄いと褒め合っている人たちを。周りから見れば、アホか、と言いたくなるような場面に遭遇したことはありませんか。結局、彼らは、自分たちのレベルの低さをアピールしているに過ぎないのです。そのことを、理解できていないのです。

 このように、世間一般、つまり素人が凄いと認知できるということは、本当は、凄いことではないのです。錯覚なのです。ですから、世間一般から凄いと言われたり、「名投資家だ。」と知られたりすることは、皮肉にも、バカにされていることと同じことなのです。本当に凄い人は、誰の目にも止まらずに、物事が解決しているという人です。遊んでいるとしか見えないのに仕事が滞らない、あくせく勉強していないのに成績が良いという人が、本当に凄い人なのです。

 そして、ここでの教訓は、本当に凄いというものは、素人には気付けず、プロにしかわからないということです。素人目に凄いというものは、本当は凄くないということです。また、本当に凄いものは、素人は平凡だと軽視してしまうということです。今まで、我々が軽視してきた中に、本当の凄さがあるのです。この本当の凄さを、株式投資で見出せてこそ、永遠なる成功を手中にできるのです。


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