第三篇 謀攻
☆☆☆リスクを減らした投資方法☆☆☆



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第4節 自己のリスク管理
第31回 投資家自身にあるリスク

 前回までに、投資方法によるリスク管理と、投入資金の多寡によるリスク管理について説明しました。そこで今回から数回にわたって、もっとも大事な、自分自身に関するリスク管理について説明したいと思います。孫子は、

 「そもそも将軍というものは、国の輔弼となるべき者であって、君主との関係が親密であれば、その国は強くなり、君主との関係に隙間があれば、その国は弱くなるものである。」

 と、しています。これを株式投資に置き換えると、

 「そもそも「能力」というものは、投資家にとって重要な条件であって、投資家自身が自分自身の能力を自覚していれば、成功し易くなり、自覚していなければ、成功し難くなるのである。」

 になると思います。株式投資をする上で、投資家の資質というべき「能力」は、最後までついて回る問題となります。「能力」というのは、投資に成功する為の5条件の一つであって、とても重要なものなのです。投資家自身が、自分の「能力」を客観的に自覚できていれば、それはそれなりに成功し易くなりますが、余り自覚していないとなると、成功し難くなります。つまり、そこにリスクが潜んでいるということになるのです。

 まず、言えることは、株式投資を始めようと思う人は、儲けようと思って始めるということです。また、自分は成功できると思い込んでいる人です。そして、本屋で売っている「株式攻略法」などといういかがわしい株式勧誘本を読み、株式投資をマスターしたと思い込んでいる人です。ゆくゆくは、このような人たちは、我々儲けられる投資家にとっては、大事なお客さん育っていくのですが、どうしてそのようになってしまうのでしょう。答えは簡単です。掲題のとおり、今の自分自身の能力の限界を知らないからです。

 株式攻略本は、嘘は書いていません。確かに、書いてある通りにできれば、儲けられることでしょう。ただ、ここで問題なのは、書いてある通りにできるかどうかなのです。例えば、ゴールデンクロスになれば買いというのは、たいていの攻略本には書かれています。ところが、ゴールデンクロスになれば、絶対に騰がるのかと言えば、そうではありません。直後に反落することだってあります。だから、ゴールデンクロスは、絶対に買いということにはならないのです。それなのに、どうして買いとされているのかと言えば、確率的に、騰がる方が高いということなのです。そこで買いに出ると、ある一定の確率で反落します。実は、株式投資で重要なのは、この対処ができるかどうかなのです。例え10銘柄中9銘柄で儲けが出ても、残り1銘柄の損が9銘柄の儲けを上回っていれば、元も子もないのです。つまり、どこで、どのように損切りするかが、成功の鍵になるのであって、ゴールデンクロスで買うというのが鍵になるのではないのです。つまり、損切りするという「能力」が無いと、儲けは生まれて来ないのです。

 また、自分の「能力」が自覚できていないと、自分の手に余る銘柄に手を出して、大損を食らう破目になってしまいます。株式市場には、数千種類もの銘柄があり、一日で10%以上値上がりする銘柄も、ざらにあります。また、同様に、一日で10%以上値下がりする銘柄も、ざらにあります。しかし、このようなハイリスク・ハイリターンの銘柄を扱うには、相当な「能力」を完備していなければなりません。というのも、ハイリスク・ハイリターンは、プロ好みです。つまり、「能力」の高い投資家達が集まっている場所なのです。その中で利益を得ようとするのですから、当然、普通よりも一段上の「能力」が必要となります。どのような場所であっても、投資家の1割しか儲けられていないということを、決して忘れないで下さい。ですから、自分の「能力」が、まだまだ低いと思うのなら、プロが好まない安定した銘柄を狙うべきなのです。

 そこで、ここでの教訓は、自分の「能力」を自覚し、自分の「能力」に見合った場所で株式投資に参加するということです。株式市場は一つですが、銘柄は数千もあります。この銘柄一つ一つを見ていくと、全ての銘柄に、同じレベルの投資家が等しく群がっている訳ではありません。このことを理解し、謙虚に銘柄を選択すれば、大損することは無いでしょう。


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