第三篇 謀攻
☆☆☆リスクを減らした投資方法☆☆☆



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第2節 リスクの少ない投資の具体例
第29回 リスクを限定するための3要素

 前回、しつこい程、短期投資での逆張りの危険性を説明しました。そこで今回は、投資全体のリスクの制限について説明したいと思います。孫子は、

 「稀代の名将というのは、敵を屈服させたとしても戦わず、敵城を落としたとしても攻めず、敵国を討ったとしても長期化させていないのである。必ず兵力を全うして天下の覇権を争うので、戦力を疲弊させずに、利益の全てを得ることが出来るのである。これが謀略による戦い方なのである。」

 と、しています。これを株式投資に置き換えると、

 「稀代の名投資家と呼ばれる人達は、投資をしたとしてもリスクを限定し、仕込みをしたとしても逆張りせず、持続したとしても長期化させていないのである。必ず資金を全うして株式投資に臨むから、資力を疲弊させずに、利益の全てを得ることが出来るのである。これがリスクの少ない投資方法なのである。」

 になると思います。歴史に名を残して、幸福な余生を過ごした投資家達は、必ず次のことを心掛けて株式投資に挑みました。
 @ 投資をするときには必ずリスクを限定して行なう。
 A 仕込みをするときにはリスクの高い逆張りをしない。
 B 銘柄を持続するときは必要以上に長期化させない。

 というものです。株式投資を始めようとする人から感じるのは、儲けてやろうという意気込みだけで、このようにして儲けてやろうという具体性が全く無いことです。誰でも、證券会社に口座を開設して、現金を入れれば投資はできます。ところが、多くの人の頭の中では、「買う=儲かる」という勝手な図式ができているようです。買えば儲かるのなら、誰も働きません。それとも、自分は特別な存在で、自分だけは儲かると思っているのでしょうか。冷静に考えれば、不思議です。

 ですから、株式投資をするには、事前に、可能な限りリスクを限定して始めることが必要なことです。株式投資におけるリスクとは何かと言うことですが、これは、これまでに説明してきた一つ一つのことだと考えて頂ければ良いと思います。例示しますと、
 @ 早く、大きく儲けたいと思わないこと
 A 儲け易い時期や環境であること
 B 株式投資について一定の研究をし、ある程度実践できるようになること
 C 株式投資をするための尺度となる方法を持っていること
 D 余裕資金で投資をすること
 E 感情に流されない投資を心掛けること
 F 投資の良い面と悪い面を十二分に理解すること

 等々だと思います。まだまだあると思いますが、挙げたらキリがありませんので、これくらいにしたいと思います。このような、できなければ明らかに損すると思われることは、事前に全てクリアしてから始めるべきです。確かに、今は儲け易い時期かもしれませんが、今始めないで損する額と、このようなリスク要因をクリアせずに始めた場合の損する額を天秤にかければ、リスク要因をクリアせずに始めた場合の損の方が、はるかに大きいのです。これは断言できます。ですから、今の逸る気持ちを抑えることが大事なのです。みなさんは、実は、この逸る気持ちというのが欲望であるということに気付いているのでしょうか。ところで、今は、各証券会社が、実際の株価を利用した投資ゲームを、インターネットを利用して主催しています。勉強するには、これ程有意義な手段はありません。確かにゲームはゲームですから、現実とは違いますが、それでも、素人が勉強するためには、非常に効果的な手段です。この手段を利用して、始める前のリスク要因をクリアしてから、現実の株式投資の世界に足を踏み入れても、全く遅くないと思います。

 そして、これらの投資に対するリスク要因をクリアし、実際に仕込むと言うことになった場合は、基本的には逆張りはしないこと、つまり、仕込みに対するリスク要因をクリアするということです。まず株式投資で言えることは、「仕込み易い相場ほど損し易い、仕込み難い相場ほど儲け易い。」ということです。つまり、心理的に買いたいと思うときほど危うく、買えないと思うときほど安全なのです。逆張りについての詳細な説明は、前回したところですので割愛しますが、順張りの安全性を理解した上でなければ、仕込みの段階で失敗することになります。 最後に、投資と仕込みに対するリスク要因をクリアしたら、最後に残るのは、持続に対するリスクです。必要以上仕込みを長期化させてはならないということです。このことは、前篇で、しつこく説明しました。賞味期限が来れば、例え損をしなくても撤退するということです。

 これら大別して3つのリスク要因を限定して相場に臨めば、まず、大損するということはありません。また、こういう考えに基づいて株式投資に臨むから、資金が減るなどということは無いと言えるのです。資金が減らなければ、儲けだけが残ります。そうなれば、資金を減らすことなく、株式投資で生み出される利益の全てを自分のものにすることができるのです。そして、このようなやり方や考え方が、リスクの少ない投資方法と言われるものなのです。

 そこで、ここでの教訓は、それぞれの段階で、意識的にリスクを限定するように、投資を組み立てることです。リスクは何処にでも転がっています。道を歩いていても、車の方から突っ込んで来ることだってあります。ただ、突っ込んで来られても、普段からそういうことが有り得る意識していれば、とっさに、回避方法をとれるのではないでしょうか。


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