第二篇 作戦
☆☆☆株式投資の費用と損切り☆☆☆



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第3節 短期投資の実践
第20回 経費を利益で賄うことの重要性

 前回までは、短期投資にとって、最も忌み嫌うべき塩漬け株について説明してきました。みなさんには、塩漬け株の怖ろしさ、愚かさを理解して頂けたと思います。そこで今回より数回にわたって、名投資家と呼ばれる人たちの投資方法を垣間見ようと思います。孫子は、

 「名将と呼ばれる人は、国民を兵役に2度も着かせず、本国からの食糧輸送も3度は行なわず、軍需物資は本国から輸送させるが、食料品等補給物資は敵国内で現地調達するのである。だから、いつも部隊では食料品が溢れているのである。」

 と、しています。これを株式投資に置き換えると、

 「名投資家と呼ばれる人は、銘柄の仕込みを2度もせず(利乗せ、難平買いしない)、元金からの損失及び維持費の持ち出しも3度は行なわず(最初と2度目の仕込み銘柄分まで)、仕込みにかかる費用は元金を担保とするが、損失及び維持費については、全て得た利益の中で賄うのである。だから、いつも資金が枯渇して仕込みできないということは無いのである。」

 になると思います。投資家として成功するかどうかは、自分自身の投資方法をいかに確立するかに尽きると思います。自分の能力に合わせた投資方法を作り出し、後は、その方法に則って投資するだけで、儲けは向こうからやってきます。そのためにも、成功者と呼ばれる人の投資方法を知ることが一番だと思います。ただ、その投資方法を真似るだけでは成功できません。何故なら、その成功者とあなた自身では、能力、つまり、長所も短所も異なるからです。ですから、真似をするのではなく、あくまで参考にするつもりで対処しなければなりません。

 そこで、具体的な方法ですが、まず、名投資家、この場合は短期投資家に特化した場合の話ですが、彼らは絶対に、利乗せも難平買いもしません。つまり、仕込みは1回きりなのです。何故、1回きりなのかと思われるかもしれませんが、理由は簡単です。まず、難平買いなどは論外です。前回申し上げたとおり、下げる前に撤退するのですから、下げたから買い増しするという難平買いは、する必要はありませんし、できる訳もありません。また、利乗せですが、これもしません。なぜなら、利乗せ、つまり、買い増しすることですが、これをすると、仕込み価格が上昇してしまいます。例えば、ある銘柄を1,000円で1,000株仕込みし、再度、1,050円で1,000株仕込みしたとします。すると、1,025円で2,000株仕込みしたことになります。つまり、買値が1,000円から1,025円に上昇したことになります。実は、ここが重要なのです。確かに、このまま騰げていけば、株数が多いほど利益になりますが、下げてしまった場合、撤退するラインが25円分上昇したことになります。つまり、最初は、最悪1,000円になるまで持てたのが、1,025円で撤退しなければならなくなったということです。損切りをしなければならなくなる確率が、その分高くなったということです。先にも申しましたとおり、儲けようとするのではなく、損しないようにするというのが、儲かる投資家の考え方です。ですから、わざわざ損をする確率を上げるようなことはしないのです。

 ところが、全く買い増ししないのかと聞かれれば、そうではありません。買い増しすることはあります。ただ、先程のような考え方での買い増しではなく、別な考え方での買い増しです。つまり、先の例で言いますと、1,000円で仕込んだものと、1,050円で仕込んだものを同等に扱わないということです。それぞれ別の銘柄を1,000円と1,050円で仕込んだものと同じ扱いをします。ですから、撤退ラインは、1,000円と1,050円があり、その扱いを別々に考えるのです。2種類の仕込みをしている感覚で、たまたま仕込んだ銘柄が同じだったというだけの考え方をします。そうすれば、1,000円という最初の仕込みは、1,050円という追加の仕込みの影響を受けずに、損切りを考えることができるからです。

 次に、損切りにかかった費用や維持費については、2度目の仕込み分までは、最初の資金を取り崩して充てますが、3度目以降は、全て利益で賄うようにします。つまり、基本的に、最初に用意した資金が減るということは、無いのです。何で3度目以降からと思われるでしょうが、最初の仕込みについては、当然、まだ利益が出ていないので、維持費等は利益で賄うことができません。しかし、2度目であれば、最初の仕込みの利益があるはずなので、普通であれば賄うことができます。ところが、最初の仕込みで損切りした場合は、当然、利益が無いので賄うことができません。それなら、3度目以降も同じで良いのではないかと思われるでしょうが、違います。2度続けて損切り、または利益なしで撤退したのなら、その時点で、今回の方法での投資を諦めるべきなのです。普通、初めての仕込みは、慎重に、慎重を重ねるような感じ、つまり、石橋を叩いても渡らないというほどの慎重さで仕込みをするはずです。その仕込みで利益が取れず、再度チャレンジした仕込みでも利益が取れなかったというのは、投資方法に何らかの問題がある可能性が高く、方法を見直した方が良いからです。2度続けて利益を取れなかった方法は、何度続けても、利益は取れずに、逆に損を大きくすると思った方が良いからです。ですから、2度続けて利益が取れなければ、相場から離れて、2度の仕込みについて詳細に分析し、その投資方法のどこに問題があるのかを確認するべきなのです。そして、その問題を確認し、是正した後、再度、株式投資を始めれば良いのです。ですから、元金からの充当は、2度で充分なのです。

 そこで、ここでの教訓は、元金を減らさないためにも、仕込みは1回にすることと、2度続けて利益が出なかった方法は見直すことです。必死の思いで編み出した投資方法でも、儲からなければ意味がありません。また、元金は、多ければ多いほど良いのです。このことを頭に入れて、やっと儲かる方法を編み出したときに、元金が底を尽いていたということが無いようにして下さい。


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