第二篇 作戦
☆☆☆株式投資の費用と損切り☆☆☆



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第2節 損切りの重要性
第17回 塩漬け株を作ってしまうと

 前回、仕込みに失敗したときの対処方法で、ダラダラと持続しては良くないと書きました。そこで、今回は、それでも持続してしまった、つまり、塩漬け株を作ってしまった場合の弊害について書いていこうと思います。これを読めば、塩漬け株が、どれだけ投資家にとって不必要なものか、理解して頂けると思います。孫子は、

 「そもそも兵隊の戦意を鈍らし、国庫を枯渇させ、国力を疲弊させるということは、その機に乗じて第三国に攻め込まれる要素を作ることになり、いくら有能な軍師がいたとしても、それを防ぎきるということはできない。」

 と、しています。これを株式投資に置き換えると、

 「そもそも投資家自身の投資意欲を鈍らし、資金を枯渇させ、投資余力を疲弊させるということは、絶好の投資好機に遭遇しても、適切な仕込みをすることができなくなり、いくら有益な情報を得たとしても、利益を得るということができなくなる。」

 になると思います。そもそも、株式投資を始めた目的を考えてみて下さい。あなたは、なぜ、株式投資を始めたのですか。損をするためですか。違うでしょう、儲けるためでしょう。そこで、冷静になって、短期で値上がりすると思って仕込んだ銘柄が、騰がらずに下げた場合のことを想像して下さい。そして、そのまま、売らずに持続してしまったときのことを想像して下さい。まず、ゆっくりと、徐々にですが、確実に損失が拡大して行きます。そして、気付いたときは、2割落ち、3割落ちになっています。

 最悪の例として、100万円で信用取引をしていたとします。限度額ギリギリの300万円で仕込んでいれば、評価額は240万円〜210万円にまで減っているのです。こうなると、間もなく追証が発生します。すると、追加担保を差し入れるか、売って損失を確定するしかありません。つまり、100万円の資金が、0円かそれに近い金額になる訳です。

 最悪の信用取引は回避したとして、現物取引をしていたとしましょう。すると、100万円で購入した銘柄が、80万円〜70万円になっているのです。こうなると、損失が現実のものになるのが怖くて売れません。後生大事に、その銘柄を持ち続けるのです。そして、数年後、もしかしたら戻るときがあるかもしれません。それを信じて、ただ、ただ、持ち続けるだけになってしまいます。

 また、現物取引でも、100万円ではなく、半額の50万円だけで仕込んでいて、50万円を現金として保有していた場合も、考えてみましょう。50万円で購入した銘柄が、40万円〜35万円になっているのです。当然、売れません。しかし、手元には50万円が残っています。そこで、その50万円を使って、更に投資ができるのですが、現実には投資できません。何故なら、残りの50万円を使って投資をしても、また損するのではないかという恐怖に負けてしまうからです。この50万円も、40万円〜35万円になってしまうのではないかと思ってしまうのです。

 このように、塩漬け株を作ってしまうと、資金が無くなり、例え資金が残っていたとしても、積極的に投資に臨むことができなくなります。つまり、やる気が無くなってしまうのです。先にも申しました通り、株式投資を始めたのは、儲けるためです。儲けるためには、日夜、積極的に取り組まなければなりません。それなのに、やる気を無くして、資金も無くして、投資をする余裕も無くしてしまったらどうなるでしょうか。こういうときに限って、絶好の儲けるチャンスが巡ってくるのです。必ず巡ってくるのです。ところが、自分自身は、含み損を抱えて、そんな状態ですから、チャンスとわかっていても、何もできず、ただ、そのチャンスを見送るだけになってしまいます。そして、後になって、あのとき仕込んでいれば、と後悔することになるのです。

 ところで、必ずチャンスが巡ってくると書きましたが、本当か、と思われるでしょう。本当なのです。そもそも、塩漬け株を作り、含み損が拡大し、売るに売れない状態の中で、気分が思いっきり落ち込んでいるときは、実は、売りたい、または売れる人が売り切る最終段階に突入したということを意味します。何度も書きますが、投資家の9割は儲けていません。また、これも先に書きましたが、仕込み時というは、下げ過ぎた、つまり、売り切られたときです。ですから、塩漬け株を持つ投資家が最もブルーになって落ち込んでいるときは、絶好のチャンスと言い換えることができるのです。

 このように、塩漬け株があれば、絶好のチャンスを見逃す破目になります。また、それだけでなく、投資家自身にとっても、何ら有益にはならないのは、お分かり頂けたと思います。ですから、塩漬け株というものは、作ってはならないのです。

 そこで、ここでの教訓は、塩漬け株は、絶対に作ってはならないのです。何があっても、作ってはならないのです。元から長期保有で仕込んだ場合は別として、始めに決めた損切りラインを下回ったときは、何ら躊躇すること無く、撤退しなければならないのです。


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