第一篇 始計
☆☆☆株式投資を始める前の注意事項☆☆☆



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第3節 株式投資の本質
第14回 仕込む前から、成功が見える

 これまでの条件や内容を踏まえて、孫武は、戦う前から勝敗が見えていると言います。

 「開戦前の御前会議において、既に勝っているというのは、勝算が多いからである。反対に、開戦前の御前会議において、既に負けているというのは、勝算が少ないからである。勝算が多ければ勝ち、少なければ勝てないのは当然である。まして、勝算無き戦いなど勝てることがあろうか。私は、この会議を観ることにより、勝敗の行方を事前に知ることができるのである。」

 と、しています。これを株式投資に置き換えると、

 「仕込み前の銘柄選定において、既に利益が出ているというのは、成功率が高いからである。反対に、仕込み前の銘柄選定において、既に損失が出ているというのは、成功率が低いからである。成功率が高ければ成功し、低ければ失敗するのは当然である。ましてや、成功率も計算できないような仕込みで、利益が出ることなどがあろうか。つまり、銘柄選定方法を見ることにより、その成否の行方を事前に知ることが出来るのである。」

 となると思います。負けられない戦いでは、その前に、普通に考えれば、勝算を弾いて、高ければ戦い、低ければ戦わないで済むような算段を計るものです。しかし、歴史が証明しているように、決して負けられない戦いであればあるほど、他に戦いの意義を求めて、勝算は無視される形になります。昔は、開戦前に、必ず廟前会議が行われました。つまり、国家存亡の危機ということで、時の王だけではなく、歴代の王に、戦いに対する意見を報告する形で、廟(墓)の前で会議を開催したのです。その会議の中で、敵の戦力等を分析し、勝算に言及することが議論の中心にある場合は、往々にして勝利を収めることができるのですが、戦いの意義とか、戦いの必要性とか、勝算以外のものが議論の中心になる場合は、殆どが負け戦となります。それは、始めから、勝算が少ないのがわかっているから、議論の中心を逸らそうという、見えない力が働くためです。ですから、孫武は、その会議を見ただけで、勝敗の行方がわかると言っているのです。

 実は、株式投資についても、このことは十二分に当てはまります。仕込みしようと思ったときに、冷静に損益のことを分析して、成功するという算段があって始める場合は、慌てずに、タイミングを計って、仕込みすることができます。ところが、危険が大きいと思いながらも、儲けたいという欲に負けて仕込みする場合は、慌てて、タイミングも計れずに、仕込みすることになります。このような場合は、概して予測していた危険が現実のものになり、儲からないどころか、大損する破目になってしまいます。つまり、欲望が、危険だと思う自制心を破壊することにより、人生そのものも、破壊してしまうことになるのです。ですから、仕込みをするときは、必ず、成功率を計ってから行なうべきです。つまり、上値期待と下値不安を秤にかけて、上値期待が下値不安より、はるかに大きいときだけ仕込むべきなのです。ちょっと上値期待が大きいとか、五分五分だというときは、仕込みしてはならないのです。まして、この上値期待や下値不安すら考えずに仕込むようなことをしていては、生涯、成功することはできません。ですから、儲けというものは、仕込むときの状況を見ていれば、事前にわかるものなのです。

 そこで、ここでの教訓は、仕込むときの状況を見れば、儲かるかどうかがわかるということです。慌てず、方法に従った仕込みであれば必ず成功しますが、利益を求めて、慌てた仕込みであれば必ず失敗するということです。


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