第一篇 始計
☆☆☆株式投資を始める前の注意事項☆☆☆



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第5回 第三の条件「環境」

 孫子は、「地」の説明として、

 「地」とは、距離、険しさ、広さ、高さ等地理的条件のことである。

 と、しています。これを株式投資に置き換えると、

 「環境」とは、政治、経済、外交等相場を取り巻く環境的条件のことである。

 となると思います。孫武は、「地」を第三の条件としました。国民から信任を受け、時期的に問題なくても、戦場に問題があれば戦えないということです。後で孫武が書いていますが、戦場は、遠過ぎても、近過ぎても問題があります。また、そこに行くまでの道のりの険しさや、戦場の広さ、敵対したときの自陣の位置も問題になります。戦場が遠ければ、武器や食糧の輸送に莫大な費用が発生します。戦場が近ければ、必要物資が買い占められ、価格が高騰してしまいます。行軍する道のりが険しければ、兵は戦場に到着する前に疲れてしまいます。戦場が狭ければ、大軍は、展開の自由を奪われて不利になります。また、陣構えの場所が、敵に比べて高地であれば有利ですが、低地であれば不利になります。このように、戦場によっては、戦う前から大きなリスクを抱えることがあるのです。

 これを株式投資に当て嵌めると、「環境」、つまり、政治、経済、外交等、日本市場を取り巻く環境ということになります。米国市場も、この環境に含まれるでしょう。株式市場は資本主義社会の縮図と言われているように、様々な事件や事象に基づいて変動します。政治的混乱や、経済数値の悪化、急激な為替変動で、相場は大きく売られます。ですから、いくら自制して、最良のタイミングを迎えていても、環境が悪ければ、投資できないということになります。

 昔から、「遠くの戦争は買い」と言われています。戦争は、巻き込まれれば、多大な損失を被りますが、その一方で、大消費文化であるというのも確かです。ですから、巻き込まれない限りは、大儲けできるということになります。また、日米問わず、選挙の年は上がります。他に当たり前のことですが、円高では内需関連、円安では輸出関連が買われます。公定歩合が引き上げられれば売られますが、引き下げられれば買われます。他にも、消費者物価指数や雇用統計等数え上げたらきりがありません。これら全てのことを、株式市場は取り込もうとします。ですから、環境の変化を無視して投資をすることはできないのです。

 ただ、「環境」が3番目の条件に来たことを考えると、環境の変化に、過敏になりすぎてはいけないと思います。「環境」というものの重要性が、「自制」や「時期」の次であることの意味を理解しなければならないと思います。なぜなら、環境を構成する要素は余りにも多く、強弱感が入り混じっていて、考えすぎると投資できなくなる恐れがあるからです。ですから、「環境」という条件は、悪材料だけを、「環境」の悪化だけを意識して投資すれば良いと思います。好材料の出現では、喜んで買い進もうとしますが、材料出尽くしとなったり、高寄り後の反落になったりしますので、十二分に注意が必要だからです。

 そこで、ここでの教訓は、「環境」の悪化には、敏感に対応することです。環境の悪化というのは、その芽が小さい間は、余り意識されませんが、何かをきっかけとして、大きく膨張してしまいます。すると、買い手不在の中、急反落という事態に陥りかねません。すると、調子に乗って買い上がっていたりすると、急に梯子を外されたようになり、対応できないまま、損失を増大させかねないのです。「環境」は、風向きと同じように、急変するものですから、いつでも悪化すると考えて、投資に臨むべきなのです。


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