第一篇 始計
☆☆☆株式投資を始める前の注意事項☆☆☆



トップページへ戻る

コーナートップへ戻る


第4回 第二の条件「時期」

 孫子は、「天」の説明として、

 「天」とは、天候、寒暑、時節等自然的条件のことである。

 と、しています。これを株式投資に置き換えると、

 「時期」とは、日時、季節、サイクル等時間的条件のことである。

 となると思います。孫武は、「天」を第二の条件としました。孫武といえども、やはり、自然の摂理には逆らえないということでしょうか。戦争とは屋外でやるものですから、当然、暑過ぎれば多くの兵が熱中症により死亡し、寒過ぎれば凍死してしまいます。また、雨が多いと陣中に疫病が蔓延し、少なすぎると飲水が不足します。また、兵は農民で構成されているのですから、春秋に出兵すると農耕に支障が出てしまいます。このように、出兵するときの自然的条件を無視すれば、それだけ負ける確率が高くなり、失う兵力も大きくなるということです。戦争する前に、兵力を損耗してしまい、戦争どころではなくなるということです。

 これを株式投資に当て嵌めると、「時期」、つまりタイミングということになります。投資を始めるタイミング、実際に仕込みをするタイミングと考えてもらえば良いでしょう。実は、株式市場には、誰もが知っているダイバージェンス(偏り)というのがあります。一定の期間で考えると、殆ど決まったときに、株価は上下動しているのがわかります

 1日単位で考えると、例えば、寄付から買い上げられると、9時30分頃から反落し始めます。そして、この反落は10時頃をめどに下げ止まり、ジリジリと上げに転じます。そして、10時30分頃に再度買い上げられ、前引けにかけて、売り戻されます。また、寄付から売り込まれると、これとは反対の動きになります。

 1月単位で考えると、第1週目は、月初であり、新規にディーラー資金が入ってくることが多いので上がります。ところが、第2週目は、週末にSQが控えているので、売り圧力が強くなり、上がり難くなります。しかし、第3週目は、売り圧力が後退しますので、再び買い上げられます。第4週目は、月末を目前にしているために、ディーラー資金が動かなくなり、上がり難くなります。

 1年単位で考えると、1月は年始相場ということで上がります。しかし、2〜3月にかけては、決算対策等で売りが嵩み、反落します。4〜5月は、新規の年金買い等で買い上げられます。そして、6月にはヘッジファンドの決算で軟調になり、7〜8月にかけては、相場つきにより、続伸か、反落に分かれます。9月〜11月は、材料難から軟調に推移します。12月は、個人の納税に確定売り等で上値が重くなります。

 このように、株価は定期的に上下しているのがわかります。一度、チャート等で確認すれば、その動きの規則性が読み取れると思います。ただ、気をつけて頂きたいのは、この動きが絶対ではないということです。この動きは、動きの基本であって、この上に様々な事象が存在して、株価を動かしているからです。みんながみんな、第3週目は上がると思って第2週の最終日、つまりSQの日に買うと、株価は第2週目から上昇してしまい、第3週目では、思ったほど上昇しなかったということになります。また、第2週目は上昇し難いと思い、第1週目の最終日に売ったら、第2週目に材料が出て急騰するということもあります。ですから、この時期によるダイバージェンスは、こういう傾向があるという程度の捉え方で良いと思います。しかし、だからと言って無視するには勿体無い存在だと思います。少なくとも、基調としての強弱が存在して、わかっているのですから、わざわざ弱い基調で無理して買い向かう必要はないと思います。強い基調を待って買う方が、成功率は高くなると思います。

 ところで、どうしてこのような定期的な株価の動きが見られるのでしょうか。それは、株式市場が多くの投資家の意思、つまり、売りたい、買いたいという2つの意思で構成されているからです。これをもう一歩踏み込むと、儲けたい、損したくないという欲望ということになります。通常、多くの相反する意思が集まれば、最適値に収束するものです。つまり、株価が最適な値から動かなくなるということです。しかし、ここに存在する意思は、儲けたい、損したくない、という自分の利益を追い求める、偏った意思ですので、このような場合は、一方向に大きくブレルことになってしまいます。例えば、1,000円の価値があると思っている銘柄でも、1,000円から、900円、800円と値下がりした場合、普通であれば、1,000円の価値があるのだから買おうと考えるでしょう。しかし株式の世界では、そもそも価値というものが絶対的なものではなく、人それぞれの主観的なものであり、また、他の銘柄と相対的なものであるのですから、1,000円の価値があると思っていても、買えるものではありません。逆に、1,000円の価値しかないと思っている銘柄が、1,100円、1,200円と値上がりした場合、ついつい買ってしまうこともあります。実は、この買えない、買ってしまうという心理が、株価を大きく動かしているのです。

 そこで、ここでの教訓は、時期的な相場の強弱を見極め、利用するということです。儲けやすいときに儲けた10万円も、儲け難いときに儲けた10万円も、価値としては全く変わりません。10万円儲ける為に、20万円を損するリスクを冒すよりも、5万円のリスクで儲けた方が良いのです。株式投資を始めて、日々、銘柄を見ていると、毎日のように10%以上値上がりしている銘柄が出ています。また同様に、10%以上値下がりしている銘柄も出ています。これを見て、株式投資は毎日が仕込み場、と考えるのは間違いです。それこそ、毎日、2,000銘柄以上が取引されているのです。その中には、日替わりで10%以上上げる銘柄があっても不思議ではありません。


コーナートップへ戻る

トップページへ戻る


 本サイトは、個人的な経験及び考えに基づいて構成されていますので、その内容において、正確性、信頼性および利益性を保証するものではありません。ですから、原因のいかんに関わらず、当方では、一切の責任を負いません。また、本サイトの情報に基づいて行った投資行為その他の損害についても、一切の責任を負いません。投資その他の行為については、自己資金の範囲内で慎重に行うようにして下さい。投資の最終判断、最終責任は、全てご自身でお願いします。