戦 国 策
☆☆☆人の前で上手に話す方法を徹底追求☆☆☆



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斉 策
第41策 上司を説得する方法

 襄王(じょうおう)は、常日頃から、宰相の田単のことを

 「単、単!!」

 と呼んでいた。

 ある日、□勃(ちょうぼつ)が使者の役目を終えて、襄王にその報告をしていたときのこと。襄王は、いつもの通り、

 「単を呼べ!!」

 と近臣に命じた。これを聞いて□勃は言った。

 「陛下、どうしてそのような亡国の言葉を口にされるのですか。」

 「亡国の言葉とはどういうことだ。」

 「その前に失礼ながら、陛下と周の文王とでは、どちらが名君だと思われますか。」

 「当然、文王だろう。」

 「では、陛下と桓公とでは、どうでしょうか。」

 「桓公に決まっておる。わしはそれほど自惚れてはおらぬ。」

 「それでしたら、何故、宰相を単、単と呼び捨てにされるのですか。文王は呂常を太公と尊称し、桓公は管仲を仲父と尊称して教えを請いました。それなのに、陛下は呼び捨てにされておられます。それに田単殿の功績は、かの呂常や管仲と比べても、勝るとも劣らぬものと思われませんか。孤立無援の即墨を堅守し、敗亡寸前だった斉を復興させ、あまつさえ、陛下を城陽からお招きして王位に就けられたのです。もしあの時、田単殿が王位に自ら就かれても、誰も反対しなかったでしょう。それなのに、田単殿は、それでは義と道に背くと考えて、敢えて陛下をお招きになったのです。しかし陛下は、平和の訪れと共にその功績をお忘れになり、側近の讒言に耳を傾けて、田単殿を呼び捨てになさるだけでなく、廃されようとまでなさる。赤子でも、これほどの恩知らずなことはしませんぞ。」

 襄王は、自らの不明を詫びて、田単に一万戸を加増した。

 上司を説得するときは、直接言うよりも、その上司が尊敬する人を比較対象として持ち出せば良い。その尊敬する人がやっていたことを確認させて、上司自身と比較し、劣っていること、改めなければならない行為を気付かせれば良いのである。


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