戦 国 策
☆☆☆人の前で上手に話す方法を徹底追求☆☆☆



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斉 策
第37策 自分を売り込む方法

 斉に馮□(ふうけん)という男がいた。貧乏でも、働くのがイヤなので、田文の食客になろうとした。そこで、知り合いの伝に、田文に紹介してもらえるように頼んだ。

 「その先生は何を好まれますか?」

 「特に、これと言っては・・・・。」

 「得意なことが、おありになりますか?」

 「いえ、特には・・・・。」

 「わかりました。ま、いいでしょ。」

 そこで馮□は、田文の食客になることができた。ただし、食客にも階級があり、馮□は下級の食客になった。そんなある日のこと。馮□は、小屋の柱にもたれて、長剣を叩いてリズムを取りながら、歌っていた。

 「長剣よ、帰ろうか。オレには魚を食わせない。」

 家臣の一人が面白がって、田文に伝えた。田文は、苦笑しながら言った。

 「食べさせてあげなさい。」

 そこで馮□は、魚が食べられる中級の食客に昇格した。また暫くすると馮□は、同じように小屋の柱にもたれて、長剣を叩いてリズムを取りながら、歌いだした。

 「長剣よ、帰ろうか。外へ出るのに車が無い。」

 再び家臣たちが面白がって、田文に伝えた。田文は、苦笑しながら言った。

 「車をあげなさい。」

 そこで馮□は、車がもらえる上級の食客に昇格した。車をもらったそこで馮□は、車を乗り回して、友人たちに田文の食客になったことを自慢して回った。そして、また暫くすると馮□は、同じように小屋の柱にもたれて、長剣を叩いてリズムを取りながら、歌いだした。

 「長剣よ、帰ろうか。これでは母を養えぬ。」

 家臣たちもさすがに呆れて、田文に馮□を謗った。

 「その先生に、親がいるのか。」

 「はい、年老いた母がいるそうです。」

 「なら、面倒をみてあげなさい。」

 そこで馮□は、月々給金がもらえる最上級の食客に昇格した。そして、その給金の中から、母に毎月仕送りした。それ以後、馮□は、長剣を叩いて歌わなくなった。

 歌で不満を言うという奇抜なアイデアで、相手の憐憫の情に訴えるのは、要求を受け入れて貰え易い。また、一つ一つ順番に言っていることから、相手も受け入れやすいと感じる。


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