韓子(韓非子)
☆☆☆人と上手に付き合うための方法を徹底追求☆☆☆



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第30篇 内儲説(上)
第27話 呉起が車軸を立てかけた話

 呉起(ごき)が魏の文侯に仕えて西河太守となったときのこと。
 隣国である秦の領土内に、魏を見張るための小さな砦があった。呉起は、目障りなので、その砦を攻め取ろうと考えた。しかし、その砦は小さくて、兵を動員して攻め落とすほどの価値は無かった。そこで呉起は、一計を案じた。
 ある日、西河の町の北門の外に車軸を立てかけて、お触れを出した。

 「この車軸を南門まで運んだものには、褒美を与える。」

 人々は集まって、そのお触れを見たが、誰も信用せずに笑っていた。そうこうしているうちに、一人の者が、モノは試にということで車軸を南門まで運んだ。すると呉起は、約束どおり、その者に褒美を与えた。
 また暫くすると、麻袋に入れた小豆を東門の外に置いて、お触れを出した。

 「この麻袋を東門まで運んだものには、褒美を与える。」

 人々は、先を争って、麻袋を東門に運ぼうとした。このことを確認して、呉起は、翌日、新しいお触れを出した。

 「明日、秦の砦を攻撃する。一番の功績を上げた者は家臣に召抱え、領地と邸宅を与える。」

 人々は、我先にと砦を攻め、日が昇らないうちに砦を攻め落としてしまった。

 例え賞罰を実施しても、信頼されなければ意味が無い。信頼を得るためには、目先の小細工も必要だということである。


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