韓子(韓非子)
☆☆☆人と上手に付き合うための方法を徹底追求☆☆☆



トップページへ戻る

コーナートップへ戻る


第30篇 内儲説(上)
第13話 鄭の子産が子叔に政治の要諦を教えた話

 鄭の宰相であった子産が死ぬ間際のこと。後輩の子淑に対して言った。

 「私が死ねば、あなたが鄭の政治を取り仕切らねばならない。そこで、一言だけ忠告しておこうと思う。」

 「はい。」

 「あなたは優しい人であるから、必ず政治に対しては、厳しい態度で臨んでもらいたい。そもそも火というものは、熱く、厳しいものだから、実際に焼死する人は少ない。反対に水というものは、冷たく、優しいものだから、水死する人が後を絶たない。これは人々が、火を恐れて、水を侮っているからである。だから、あなたは厳しい態度で臨んで、国民をあなたの優しさに溺れさせないようにしてもらいたい。」

 「わかりました。」

 子産が死んだ後、子淑が宰相に就いた。ところが子淑は、子産の遺言に反して、寛大な政治を行った。すると、若者たちは真面目に働かなくなり、いつしか徒党を組んで、商家を襲うようになってしまった。子淑は、治安を守るために兵を出し、彼らのアジトを急襲して皆殺しにしてしまった。

 そして、子淑は、嘆息して言った。

 「最初から、子産殿の遺言に従っていれば、彼らを殺さずに済んだものを。人に優しく接するというのは、難しいことだ。」

 優しく接していながら侮られないようにするには、余程の器量が必要である。子産は、子淑にそこまでの器量が無いとみて、遺言したのである。子淑は優しく接したが故に、多くの若者を殺すことになった。厳しく接していれば、殺すことも無かっただろうに・・・・。


コーナートップへ戻る

トップページへ戻る


 本サイトは、個人的な経験及び考えに基づいて構成されていますので、その内容において、正確性、信頼性および利益性を保証するものではありません。ですから、原因のいかんに関わらず、当方では、一切の責任を負いません。また、本サイトの情報に基づいて行った投資行為その他の損害についても、一切の責任を負いません。投資その他の行為については、自己資金の範囲内で慎重に行うようにして下さい。投資の最終判断、最終責任は、全てご自身でお願いします。